2010/08/20

インド映画遺産の修復企画、博物館、印映画100周年について

インド情報放送省がインド国内で製作された映画内厳選の2000本の修復に対し、約20億ルピーの予算をかけることを公表しました。計画的な修復企画上、フェーズ2期では続けて4000本のインド映画が修復される予定です。本計画を実現させるのは「National Film Heritage Mission:国立映画遺産ミッション」組織の傘下となり、ほか8000本の映画がデジタル化されます。インド計画庁としては当組織に対し、初期投資として66億ルピー(約146億円)の援助金を提供することにしています。インド政府としては映画史がとても貴重に保管される必要があると重視していて、2013年のインド映画製作100周年に向けての実現企画にもしています。インド初製作映画の「Raja Harishchandra」がインド映画史の中で大切にされる人物の現地プロデューサーDG Phalke氏により1913年に製作されました。現在情報放送省側で関連の詳細レポートが作成中で、いわゆる民間映画製作会社から映画アーカイブを取得していく見込みです。インド国内での映画修復作業は映画一本にあたり、約80万ルピー~100万ルピーぐらいかかります。

ところで、そういった古くて歴史的な存在及び価値のある映画のポスター、使われた衣装、関連静止画、ほか多数の工芸品などが現在建設中の在ムンバイHeritage Museumという専門博物館に置かれる計画が平行して進行しています。インド政府として本企画に対しおよそ11億ルピー(約24億円)の予算を承認してあります。博物館の中には映画館、デモスタジオ、映画保管室以外に室外の段式シアターが設けられることになっています。

インド政府のほか修復企画で言えば、上記企画以外に国立ニュース映像アーカイブを昔から製作及び所有してきたFilms Division組織が別途その古いアーカイブ全体の修復のために3億ルピーをかけることにしています。ほか国営組織NFAI、そして昔から存在している国営テレビ放送局のDoordarshanもその映像アーカイブの修復をはじめています。


映画の場合はフィクション内容が多いと言ってもインド国内の社会、文化、歴史などを半面し、そういった面をよく所有していると無難に言え、こういった修復企画によってインド国内次世代の子供たちからはじめ、インド文化遺産としても価値のあるものとも言えます。また、国際的に言っても、地球文明の一つとしてどこの国でもその映像が残ることが非常に大事だという観点からも大切な動きだと言えるでしょう。また、映画、そして映像そのもののことを貴重面に思う人たちから見ては喜ばしい進展でしょう。



2010/08/17

インド:ブルーレイ製品競争激化




写真:インドのヒンディ語映画(ボリウッドとも呼ばれる)大ヒット作のブルーレータイトル(上)、本年5月にソニー・ピクチャーズインドがそのインド市場での洋画ブルー・レータイトルを年間500枚に増やすと公表された際(中)、安いプレヤーのS-370型(下)、1万ルピーを切るところが良いと見られている。一応、ソニーピクチャーズ以外のホリウッドスタジオからも多数タイトルが販売されている。今年秋からはインド映画を中心に、洋画タイトルがより増えていく見込みとされている。

 

2012年頃でのブルーレープレヤー市場は50万台と見込まれていて、ソニーインドとしてはそのうち30万台、およそ60%を押さえたいと話しています。この1-2年間一般DVD屋に足を運ぶと、必ずブルーレータイトルコーナーがあり、見ているうちに数十枚数から数百枚数に増えてきました。普及に対する最大ネックはハード、ソフト価格とDVDソフトの安い価格との比較だと無難に言えます。DVDプレヤーのメーカーが多いことや機種の安いバラエティからはじめ、DVDソフトが相当安くなっている現在、ブルーレー・ディスクの価格は高価に見えてしまいますが、画質、音質に拘る人には目がないものと言えるでしょう。以前DVDソフトが出た頃も高価な価格からはじまりましたが、インド国内生産による大量生産と消費物扱いでかなり安くきた同様ブルーレーディスクも期待されています。DVD映画デイスク生産の大量生産及びとても安く販売することが実現できたインドの世界最大空DVDディスク枚数を生産するMoser Baer社が例えば、今後Blurayでも似たことが実現できれば、ソフトが安くなってハードも期待以上に売れるかもしれませんが、現時点では今の高価なディスクを購入するしかありません。


今年ハイビジョン放送も本格的にはじまり、それを見慣れた人がより綺麗に映画、などが見られるというメリットの中でブルーレーは欠かせないものとなっていくかもしれませんが、早くそうなることを期待したいところでしょう。現在ソニー以外にはSamsung、パナソニック、LG、Philips、Pioneer、ほか一流メーカーのブルーレープレヤーが販売されています。また、去年からはじまったばかりですが、MovieMartというオンラインDVDレンタル屋からブルーレーオンラインレンタルも始まっています。次に、インド最大オンラインDVDレンタル会社のBIGFLIX(http://rental.bigflix.com/bigflix/Home)からブルーレーソフトレンタルを期待したいところです。-タネジャ


関連情報:

インドブルーレイ製品競争激化

インド新聞 - ‎201083
。。最も安いブルーレイ・ディスク・プレーヤーは9-1万ルピー。ここ3カ月で40%以上値下げされたが、今後の秋の祝祭シーズンに向けてさらに安くなるという。ソニー・インディアの木村営業責任者は「ブルーレイの需要は高まってきている。今後2年間で30万台の売り上げを目指し、市場シェア60%を獲得したい」。。。この半年間でヒンディー映画のブルーレイ・ディスクは15枚販売されたが、価格帯は500-800ルピー。ハリウッドなどの外国映画のディスクは1400-1600ルピーで、通常のDVDディスクに比べると高級品となっている。。

インド洋画専門チャンネルのソニーPIX、フェイスブックでシェア拡大を目指す


写真:インド国内洋画専門テレビチャンネルトップ5に入る「ソニーPIX」での新作洋画レビュー番組。司会はインド人映画レポーターの女性組み。


英語映画チャンネルのソニーPIX、フェイスブックでシェア拡大を目指す 
インドチャネル - ‎2010年8月11日‎
ソニー・ピクチャーズエンタテインメントの英語映画を放送するインドのテレビ・チャンネル、ソニーPIXは、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のフェイスブックに「PIXムービー・クラブ」を立ち上げた。大学生などを対象としたPR活動を行い、ハリウッド映画 ...

映画「エアベンダー」を監督したインド系M・ナイト・シャマラン

写真:アメリカで大ヒットしたアニメシリーズ「Avataar: The last Airbender」(上)、インド生まれシャマラン監督本年公開実写作品「The Last Airbender」

映画「エアベンダー」を監督したM・ナイト・シャマラン 
読売新聞 - ‎2010年7月22日‎
自身も6年ほど前から武術のトレーニングをしている。「卓越した武術の才と表現力を持つ俳優と、素晴らしい映画を作り、その真価をより多くの人に知ってもらいたいと考えた」インド生まれ、アメリカ育ち。アジアの香りを内包する題材にひかれるのは「当然だった」とも。「自分は日本に我が家のような親しみを感じるし、宮崎駿監督作品の世界観にもひかれる。それは、やはり自分がアジア系ということが大きい。。

関連情報:
映画:「エアベンダー」のシャマラン監督 全3部でファンタジー大作に
毎日新聞 - ‎2010年8月2日‎
「火の国はインド人だし、土の国はフィリピンや日系アジア人。いろいろな国籍の人物を登場させるのが好き」 立体映像(3D)版でも公開されている。3Dの利点として「ファンタジー世界の体験がより広がる」ことを挙げた。「多くの人は、映像が飛び出すものと誤解して ...

2010/08/11

インド2局目のショッピング専門チャンネル「STAR-CJ」放送開始

インド2局目のテレビショッピング専門チャンネル「STAR-CJ」が登場しました。8月1日~いわゆるDTHサービスやケーブルTVなどで放送を開始しました。本事業はSTAR TVアジアと韓国のCJOの合弁事業です。現在まで唯一の「HomeShopping18」専門チャンネルに加え、トレンドとしてテレビホームショッピングテレビ市場がもう少しエキサイティングになるはずです。言うまでもなく、ネットショッピングの方が以前から流行っていて、品物選択などにはテレビに比べてはかなり便利なメリットがありますが、ネットを使わないがテレビは視聴している地方都市部、いわゆる地方地域も含める家庭では流行りやすいでしょう。また、国内ロジ状況も毎年のようによくなってきて、インド都市部、副都市部、地方都市部での年々向上している購買力、DTHやCATV普及とますますの加入世帯数向上から言えば、こういったチャンネルが増える余地はまだ十分にあると思われます。

STAR-CJチャンネルのHPリンク:

2010/08/05

インドDTHで有料ハイビジョン映画放送開始

写真:初の有料ハイビジョン放送で確定したヒンディ語映画(ボリウッド)の4本。どれもこの2年間のヒット作。

TATA SKY HDでUTVスタジオ制作のヒットしたセンス良きのヒンディ語映画(ボリウッド)4本がハイビジョン有料放送をされることに確定しました。2009年歴史スペクタクルのJodhaa Akbar, 2008年アクション・スリラーのRace, 2009年のダーク・スリラーKaminey と2009年のサスペンス・スリラーKurbaanです。DTH衛星放送で有料映画コンテンツは以前から放送されていますが、HD(ハイビジョン)画質と5.1サラウンド音声によるインド映画の有料テレビ放送(Pay-Per-View)は初となります。TATA SKYとUTVスタジオの契約上、これからも多数放送される見込みですが、一般視聴者にとってはDVD、テレビ放送だけではなく、高価なブルーレーを購入しなくてもHDで見られる贅沢には価値があるでしょう。DTHプロバイダーと映画スタジオとしては収入源になる共に今年に入ってから各DTHプロバイダーからのHD放送サービス開始したばかりな時期から言えば、視聴者の目を引くマーケティングキャンペーンとしても有意義な進展だと言えるでしょう。既に一般DTHプロバイダー間の過当競争になりつつある中、これからはHD放送競争になっていく傾向で、こういったキャンペーンは必ずHD加入を目指している新規加入者から見ては加入が決めやすい動きとも言えるでしょう。また、間違えなくほかDTHプロバイダーのHD(ハイビジョン)放送でも有料ハイビジョンコンテンツが放送することでしょう。
 
ちなみに、この2年間DTHでのインド映画有料放送の視聴とそれによる収入源が向上している一方で、ヒット作の場合は数ヶ月後の放送でも、それほどヒットしなかった映画は公開1-2週間後にでも有料放送されているケースも増えつつあります。

リライアンス・ADA・グループ、映画テーマパーク建設で米ユニバーサルと交渉中?

リライアンスADAグループはこの2年間メディア・エンタメ事業においてかなり活発な行動をしています。これこそ設立者兼会長のAnil Ambani氏のいつもどおりのアグレシッブ且つもの事をとにかく「BIG」に考える思想が背景にあることでしょう。リライアンスADAグループはインド映画、アニメスタジオ、シネコンチェーン、関連事業は既に経営で、ホリウッド映画共同制作ではスピールバーグ監督のDreamworks(ドリームワークス社)への大型投資をすることが確定していて、米CBSのテレビチャンネルをそのインドDTHチャンネルラインアップに追加のためについこの間CBSとの契約したり、そして今課題となったこのテーマパークのためのユニバーサルとの交渉、Anil Ambani氏らしくアグレシッブでいつもBIGなスケールのことをやるべきだという思想、そのままです。この間までは米ホリウッドスタジオMGMが買収されようとした際も買収に興味を持っていたようです。このテーマパークが実際できたらインド国内で初の映画テーマパークとなり、きっとホリウッド映画だけに限らず、名インド映画パビリオンも入るはずでしょう。

関連情報リンク:

リライアンス・ADA・グループ、映画テーマパーク建設で米ユニバーサルと交渉中?
インドチャネル - ‎2010年8月1日‎
リライアンス・ADA・グループは、映画テーマパークをインド国内に建設することを目指し、米映画大手ユニバーサル・スタジオと交渉を進めている。テーマパークの敷地面積は約160万平米で、投資予定額は15億ドル ...

2010/08/03

「ミリオネア」インド版シーズン4は既に10億ルピー相当のスポンサー確定












写真:KBCシーズン4の10月~放送開始に向けて放送局のSONYチャンネルが主催の記者会見の際本番組ホストのベテラン人気俳優アミタブ・バッチャン氏。

「ミリオネア」インド版シーズン4シーズン3は2007年に放送されましたが、本番組の人気度が視聴者だけに限らず、スポンサー側にもなくなりそうもありません。本年からシーズン4再スタート放送まで3ヶ月間ありますが、既にCM広告スポンサーで10億ルピー(約22億円)相当分のギャラがほぼ確定しました。インド携帯大手IDEA社(1.8億ルピー)とCadburyインド社(1.4億ルピー)がメインのスポンサーに決まり、追加6社のインド国内スポンサーが入ってくる予定で1億ルピーそれぞれのスポンサー代を負担することになる見込みです。残り額はいつもどおり番組放送にあたり視聴者の携帯から参加、クイズなどでSMS(携帯からのテキストメッセージ)してもらった通信料金、関連からの収入と見込まれています。本番組は3年ぶりの登場だけあって、非常に人気だったミリオネアのインド版KBC(Kaun Banega Crorepati:誰がミリオネアになるだろう?)ですが、今年は36本のエピソードに渡り、プライム・タイム時間帯で放送されることになっていて、ベテラン人気俳優のアミタブ・バッチャン氏がシーズン1、2 に続け再び司会をすることになっています。今回放送されるSONYヒンディ語総合チャンネルからの要求されているCMスポットレートが10秒で40万ルピー(約85万円)、と高めですが、番組内容からはじめ、バッチャン氏の歳をとっていても相変わらずのカリズマと人柄が人気上、かなりな視聴率が期待されています。スタジオで質問に答える参加者に対する一等賞が今回シーズンでは最終的に5千万ルピー(約1億1千万円)に決まりました。シーズン2では2千万ルピーでした。

インド映画「3 Idiots」TV視聴率史上最高


この間お伝えのインドヒンディ語(ボリウッド)大ヒット映画「3Idiots」(以前情報:「3 Idiots」のテレビ放送著作権4.5億円で買収」)はテレビ放送著作権が2.1億ルピー(4.5億円)で売れただけの価値があったようです。7月末のテレビ初放送で相当な視聴率を獲得しました。「13.1」のTVR(視聴率)はインド国内テレビ放送におけるインド映画の放送では最大の数字です。購入額も高価でしたが、5年間放送ライツが購入されてしているため、かなりな再放送が見込まれます。ただ、このトレンドになれば、今後ブロックバスター系インド映画は著作権料と、伴うテレビ・スポットレートがより高くなっていってもおかしくないと言えるでしょう。