2009/06/24

インド不動産企業のHDILがシネコン事業に積極的に参入

インド不動産企業のHDIL社が新しい事業としてシネコン事業に積極的に参入しつつあります。去年より7つのシネコン映画館スクリーンを買収してほぼ3ヶ月毎に新映画館発表され、経営していますが、翌5年内50億ルピー(約100億円)を投資し、150スクリーンのシネコン型映画館を設立すつ企画を発表しました。既にムンバイとプネ市では3・5億ルピー(7億円)を投入しています。この7-8年間都市部や副都市部でのショッピングモールの中に必ずと言っていいほど国内のいわゆるシネコンチェーンの映画館の存在があることや外出、外食に対する中間層の消費ブームが続くなか、映画好きのインドでHDIL社としてはモールを作った際に中に映画館を入れる価値がある同時にそうではない場所でも良い収入源になることだと言えます。既に国内大型チェーンではPVR、INOX、Fun Cinemas、Big Cinemas、DT Cinemas、ほかが次々とシネコンのスクリーン数を増やしている中、ますます競争も激しくなる見込みでも、全国的にまだ12600スクリーンしかないことから翌5年内20000スクリーンまで上がっても十分需要があるという調査の結果、まだまだシネコン映画館を増やす意味があります。

2009/06/23

インド映画に使われる特別効果VFXについて

動画、写真:本年3月末公開のヒンディ語(ボリウッドとも呼ばれる)SFX映画「Aa Dekhein Zara」に先端のVFXソフト、関連が使われた特別効果デモ動画(上)。本篇はムンバイのスタジオが手がけている。主人公がなくなった父から渡った古いカメラで撮る写真をプロセスすると、できた写真は同撮影現場でも数日後の未来の写真になっている、というエキサイティングなアクション・スリラー映画。既にパート2の課題も登場しつつあります。

この10年間インド映画の中でいわゆる特別効果利用がかなり増えつつあります。SFX映画は勿論のこと、そうではない映画でもますます増える一方ですが、その背景にはインド得意のITの力とソフトウエアエンジニアが豊富にいることが大きく役立っています。ムンバイ、チェンナイ、ハイデラバードを中心とする特別効果専門会社やスタジオが多数あり、そのうち3Dアニメ映画をまるまる制作しているスタジオもあります。以前リンク インド国内製作3Dアニメ映画、国際アニメ賞の優秀効果部門にノミネート を参照。上記「AA Dekhen Zara」のSFX映画や関連の映像用の特別効果創造に使われるソフトウエアとしてはホリウッドでも最も人気のVFXソフトや関連のハードウエアが使われています。実はホリウッド映画のロードオブザリング、ナルニア、ほか多数の大型洋画のそういったVFX効果は部分的にまたは効果が豊富なシーンなどがインド国内のいわゆるVFXスタジオで行われています。数年前にアメリカSony Picturesの関連企業が委託していたその相手先のインド企業の品質と効果レベルに引かれ、買収をしました。

ここで動画が見られる今年4月公開映画のSFX映画「Aa Dekhein Zara」では150枚のVFXフレームが使われ、この映画こそよくできたアクション・スリル映画だけにその効果は感じられます。VFXフレーム枚数としてはそれほど大きくありませんが、去年のLove Story 2050の未来を舞台にした映画やOm Shanti Om、ほか多数の映画ではより利用され、その品質や映像レベルはホリウッドとほぼ変わらないとなりつつあります。

2009/06/18

大型インド映画祭IIFA、今年はマカウ島で開催

写真:ヒンディ語大型歴史映画の「Jodha Akbar」で最優秀男優賞を受賞したHrithik Roshan(一番上)、最優秀女優賞はリアルな課題の「Fashion」でPriyanka Chopra(次)が受賞し、最優秀助演部門ではArjun Rampal(次)が受賞した。一番下はボリウッド大物カップルとして知られる実力派男優と女優のAbhishek BacchanとAishwarya Rai Bacchan。

インド国内で毎年開催されるヒンディ語映画(ボリウッドとも呼ばれる
)の大型映画アワード賞イベントの7つ内の、毎年海外先のどこかでインド映画祭兼IIFAアワード賞という仕組みで開催されるIIFAイベント。今年は香港近くのマカウ島で開催された。以前はイギリス、南ア、バンコク、ほか計9カ国で開催されている。年々変化しつつあるインド映画を海外でプロモートするイベントとしても知られている。

関連情報:

【インド】IIFA: 国際インド映画祭inマカオ
IBTimes - ‎2009年6月16日‎
【マカオ】6月11日から13日まで開催された第10回国際インド映画際(International Indian Film Acadamy、IIFA)で、ボリウッド映画の監督、アシュトシュ・ゴワリカールの歴史的恋物語『Jodhaa Akbar』が作品賞、監督賞、主演男優賞などをさらった。 ...

『スラムドッグ』監督が、新作をムンバイーで企画

【インド】『スラムドッグ』監督が、新作をムンバイーで企画
IBTimes - ‎2009年6月16日
‎最近、海外の映画制作者たちの間で、インドに対する突然の情熱が生じている。この情熱を歓迎し、インドーアメリカ間で活動する政治家ラジャン・ゼッドは、映画監督制作者たちは貧困と犯罪にただ焦点を集めるのではなく、インドが提供するたくさんのさらなる魅力を探求する ...

2009/06/13

インド作曲家ARラフマン、ホリウッド新作のサントラ作曲へ

映画「スラムドッグ」の音楽作曲で今年2部門でアカデミー賞を受賞したインド人作曲家のARラフマンはホリウッドのユニバーサル・ピクチャーズの新ロマンスコメディ企画「COUPLES RETREAT」のサントラを手がけることが確定しました。ラフマンが洋画「スラムドッグ」ではオリジナルサントラ最優秀賞とベストオリジナル曲最優秀賞を受賞した以外に同部門で今年のアメリカGolden Globe賞、Critics Choice賞、ロスアンジェラス映画Critics賞とイギリスの最大映画賞のBafta賞を受賞しました。元々はインド映画のサントラ作曲家で、国内でもそのセンスの優れた作曲やフレッシュなアプローチから数多くの賞を受賞してきたラフマンは国際活動では今回の新作洋画が初めてではなく、以前「エリザベス」のパート2やほか洋画のサントラを手がけてきて、ニューヨークのブロードウエーやロンドンの劇場のサントラも作曲してきました。現在上記新作洋画以外に後2作品のサントラを作曲する見込みです。また、インド大型映画の新企画で日印の映画スターが出演することになっている新作ではラフマンと日本の久石譲が共同作曲をすることになっています。

以前関連情報:
インドAR ラフマーンと日本の久石譲が浅野ただのぶも出演のインド映画サントラで共同作曲へ

アカデミー賞、「スラムドッグ$ミリオネア」が最多8冠、インド作曲家ARレヘマンが2冠

デリー市内にHard Rock Cafeがオープン、インド国内で4店目

写真:デリー店舗オープンの記念写真の際、社員と来店客

アメリカの名Hard Rock Cafeがインド国内で4店目の大型店舗をデリー市内に開店しました。アメリカ同様の内装に、アメリカロック界の名人ジョーンレノン、エルビス、ティーナ・ターナー、ほかからのオリジナル記念品やデリー店にかぎる限定版品も販売しています。デリー市内のこの間オープンしたDLF Place Saketショッピングモール内で、7000平方Feetの広いスペースを確保し、200席もあり、ライブロックステージとカフェーエリアに分かれています。インドにおける経営はHRCの契約相手のインド企業HR Cafeですが、アメリカ基準とまず代わらないインフラと雰囲気は大切にされています。若い人からはじめ、70-80年代のロック好きのデリー人にはもう一つの人気場となるでしょう。Hard Rock Cafeはアメリカ発の世界的に知られる152店舗しか開かれていない、いわゆる数が限定された一流レストランチェーンですが、インド国内で以前オープンしたほか3箇所のバンガロール、プネ、ムンバイで圧倒的な人気になったことから続けてデリーでオープンされたそうです。


2009/06/08

ニューヨーク現代美術館でインド映画祭が開催

写真:去年大ヒットした大型歴史スペクタクルの「Jodha Akbar」(上)、とてもセンスの良いと呼ばれた「Luck By Chance」(下)、ほかインドからの映画とドキュメンタリーが上映される予定。

アメリカ、ニューヨーク現代美術館で6月8日よりインド映画祭が開催されます。2008-09年のセンス良きの娯楽映画からはじめ、ドキュメンタリー系が上映予定になっています。去年インド国内で大ヒットとなった娯楽大作でもレベルの高く、国際的に評価された16世紀のインドムガル王朝を舞台にした大型歴史スペクタクル「Jodha Akbar」、今年はじめのデビューした女性監督Zoya Akhtarのインド映画界をリアル且つ皮肉的に描いた「Luck By Chance」、ほかが上映されます。ニューヨーク駐在インド人向けではなく、現地一般アメリカ人視聴者向けです。日本ではほとんどに関して歌踊りのインド娯楽映画か、70年代の「大地の歌」のような芸術映画のどちらかしか知られていませんが、この6-7年間一般娯楽映画の中でもセンスが良く、技術的に優れた映画がたくさん制作されています。また、リアルなストーリーの中・低予算映画では歌、ダンスが一切入っていない映画も多数制作されています。これらは6-7年前から登場しているインド国内シネコンのおかげで上映され、見たい観客に見られ、利益にもつながっています。面白い傾向で、後からテレビで放送されるこういった映画は順々と一般視聴者の注目を引き、以前よりの収入になりつつあります。また、大型娯楽映画とは違い、中・低予算型娯楽映画ではEklavya,A Wednesday,Rock On,Dasvidaniya,Straight,ほか年間30-50本制作されているような映画がインド国内だけではなく、内容的には国際的にも認められつつあります。そういったヒンディ語映画(ボリウッドとも呼ばれる)は歌、ダンスが入っていなくても入っていても、しっかりしたエンタテイメント要素から国際的にも好評されている映画が数多く登場しています。現在のトレンドからはじめ、これからはこういった映画がより売れる見込みだと言っても過言ではないでしょう。

2009/06/02

インドアニメスタジオと南米スタジオの共同制作3Dアニメ映画が発表、予算は6億円

インドのアニメ制作スタジオTOONZと南米のIllusionスタジオが90分の3Dアニメを共同制作することを公表しました。アルゼンチンのコミックブック「Gaturro」のメインキャラの猫2匹を舞台にした本アニメ映画は制作費が約6億円です。事前リサーチや企画計画は終了していて、数週間内インドToonzアニメの南インド制作スタジオにて実際制作が始まる予定になっています。アルゼンチンではとても人気の漫画のGaturroですが、本3Dアニメ映画は2010年内世界市場で公開される計画です。南米IllusionスタジオとしてインドToonzに制作のために提携したのはフレッシュな感覚とアプローチを導入したいことやToonzの経歴と経験を活用したいことだそうです。

インド映画「チャンドニー・チョーク・トゥ・チャイナ」

以下記事ではワーナーのインド支社が制作と記されていますが、ムンバイのインド制作会社と監督が制作した映画で、ワーナーとしては初のインド映画制作に共同投資をしたものです。

インド映画「チャンドニー・チョーク・トゥ・チャイナ」
朝日新聞 - ‎2009年5月31日‎
中国・万里の長城やタイでロケ撮影したインド映画「チャンドニー・チョーク・トゥ・チャイナ」が公開されている。インド西部の商都ムンバイ(旧ボンベイ)で製作した「ボリウッド」映画らしく、スター俳優らのダンスや歌にカンフーもまじり、軽やか、かつコクもある娯楽 ...