2009/06/23

インド映画に使われる特別効果VFXについて

動画、写真:本年3月末公開のヒンディ語(ボリウッドとも呼ばれる)SFX映画「Aa Dekhein Zara」に先端のVFXソフト、関連が使われた特別効果デモ動画(上)。本篇はムンバイのスタジオが手がけている。主人公がなくなった父から渡った古いカメラで撮る写真をプロセスすると、できた写真は同撮影現場でも数日後の未来の写真になっている、というエキサイティングなアクション・スリラー映画。既にパート2の課題も登場しつつあります。

この10年間インド映画の中でいわゆる特別効果利用がかなり増えつつあります。SFX映画は勿論のこと、そうではない映画でもますます増える一方ですが、その背景にはインド得意のITの力とソフトウエアエンジニアが豊富にいることが大きく役立っています。ムンバイ、チェンナイ、ハイデラバードを中心とする特別効果専門会社やスタジオが多数あり、そのうち3Dアニメ映画をまるまる制作しているスタジオもあります。以前リンク インド国内製作3Dアニメ映画、国際アニメ賞の優秀効果部門にノミネート を参照。上記「AA Dekhen Zara」のSFX映画や関連の映像用の特別効果創造に使われるソフトウエアとしてはホリウッドでも最も人気のVFXソフトや関連のハードウエアが使われています。実はホリウッド映画のロードオブザリング、ナルニア、ほか多数の大型洋画のそういったVFX効果は部分的にまたは効果が豊富なシーンなどがインド国内のいわゆるVFXスタジオで行われています。数年前にアメリカSony Picturesの関連企業が委託していたその相手先のインド企業の品質と効果レベルに引かれ、買収をしました。

ここで動画が見られる今年4月公開映画のSFX映画「Aa Dekhein Zara」では150枚のVFXフレームが使われ、この映画こそよくできたアクション・スリル映画だけにその効果は感じられます。VFXフレーム枚数としてはそれほど大きくありませんが、去年のLove Story 2050の未来を舞台にした映画やOm Shanti Om、ほか多数の映画ではより利用され、その品質や映像レベルはホリウッドとほぼ変わらないとなりつつあります。