2009/02/26

「スラムドッグはでたらめな映画」、インド人映画監督が語る

インドを代表する総合誌のIndiaToday最新号で、インド人名監督Priyadarshanがアカデミー賞を受賞し、インドを舞台にした映画で、国内音楽家、ほかアーティストも受賞した「スラムドッグ」についてはこう語る。「どうみてもC級のインド映画に過ぎない、ゴミ箱に入れるべきの作品だ。西欧がインドを描きたいようにしか描かない、これはインドを舞台にした本にしても、映画にしてもそうだ。どうしてムンバイの大都会の中にあるスラムを見せる時にスラムばかりしか見えなかったのだろう、まるであの都会はスラムしかない。自分の制作したKanjeevaram(リアルなストーリーの映画)のトロント映画祭での公開の時に「スラムドッグ」を見たが、現場での西欧人にはとても好まれ、インド人には嫌われた映画だった。どうして欧州はインドを描く時にはこういったストーリーと描き方しか見えてこないかと言えば、これは単なる偶然ではない」とはっきり発言している。この発言以前もインド国内ではスラムドッグに対する批判の声が少なくはありません。本作品の脚本のミスも多すぎるそうです。例えば、スラムの子供たちが遊んでいるうちに急に1000キロ以上離れたタージ・マハルに出てくるところやミリオネアのテレビ番組でホストがばからしく踊り始めることやクイズを勝とうとする時に貧しいから疑われることは実際にはまずないことやそういった時には誰もそれを問う人やこれだけインドのメディアが物事を問う時代でもまず出てこないなどたくさんのミスがあると言われています。また、脚本はインド映画からの場面をかなり盗んでいるとも言われ、Priyadarshan監督としては「インド映画で真面目で優秀な作品が多数製作されているにも関わらず、いくら国際映画祭で拍手はされても、賞をとるのは欧州製作の映画ばかりしかない。「スラムドッグ」も白人が作ったからと言って、課題となり、アカデミーでまで感謝され、完全な偏見にしか思えない。視聴者のインド人もアカデミー賞まで行ったインドを舞台にした映画だからと言って喜ぶことはないだろう」と堂々と批判の声を上げている。また、インド人監督がスラムを舞台にした映画も多数制作されてきていますが、Maqbool、Nayak、ほかでよりリアルで真実に描いているとも言われています。

インド国内では優秀で知られるAR Rehman作曲家のアカデミー賞2冠、ほか俳優に対する喜びがメインとされているが、同時にメディア、ほかから上記のような批判の声も平行して聞こえることが続きます。

インド国内テレビニュースチャンネルのHPより:
Slumdog Millionaire is trashy: Director Priyadarshan
Priyadarshan has joined the bandwagon in slamming Danny Boyle`s underdog saga ... 'Slumdog Millionaire' is nothing but a cheap trashy mediocre version of those ... think The West likes whatever descripts India in a poor light, be it films or books. ... people today need to see realistic movies , i do not agree to ...
www.zeenews.com/entertainment/movies-theatre/2009-02-01/503604news.html


関連情報リンク:
ゴールデン・グローブ賞4冠『スラムドッグ$ミリオネア』にインドの大物俳優がダメだし


アメリカのNational Post誌より、「インドで論争が続く、スラムドッグに対するインド人の意見。。。」
India debates merits of 'mediocre Bollywood film' that walked off ...
米National Post:2月26日
Today: With the rags to riches movie Slumdog Millionaire triumphing at the ... "Priyadarshan Nair, an India film-maker, complained strongly that the film ...