フォックス・スタースタジオがシャールク・カーンの次の公開予定映画「My Name Is Khan」の配給権を10億ルピー(約22億円)で購入しました。シャールクがスーパー・スターな立場であると本篇の監督が大型ロマンス映画で知られるヒット監督のKaran Joharが関わっていることが理由と言えるでしょう。ただ、本作はロマンス映画ではなく、かなりリアルなストーリーを舞台にしたものです。ロケは完全にアメリカで行われたものの、年末または来年1月公開となっています。本契約上、アメリカ本土の知られている主流映画配給(及び制作)企業のフォックスの子会社「FOX Searchlightピクチャーズ」がインド以外の世界配給ライツを獲得し、インド国内配給権はフォックスの在インドスターテレビとの合弁、フォックス・スタースタジオ(Fox Star Studios)が買収しました。
このように事前に高価な配給ライツを買収されるトレンドは2年前の同シャールク主演の「Om Shanti Om」から始まり、7.5億ルピーでした。それ以降、去年公開し、大ヒットした「Ghajini」が9億ルピー、そしてもう一人トップ3に入る俳優のHrithik Roshan主演のまだ未公開大型ロマンス・スリラー「Kites」が「My Name。。」同様10億ルピー程度で配給権が買収されました。映画予算が大型化してきたこの数年間は制作会社が直接配給をするか、リスクを分担するために最初からライツをシェアして販売するか、このように最初から全世界ライツを販売するかがトレンドになりつつあります。言うまでもなく、このように未公開時点から高価なライツを100%売却できるのは大型スターや大型予算の映画にかぎります。ただ、トレンドとしては中型予算映画も事前ライツが売れていく可能性も十分にあり、既にその傾向にあります。